経鼻ルートで細い径の内視鏡(経鼻内視鏡)を用いて胃の検査をおこなうクリニックが岡崎地区でもふえてきています。
当クリニックでも、胃カメラは経鼻ルートを第一選択とします。
経鼻内視鏡検査が、経口内視鏡検査より苦痛が少ないということを聞かれたことのある方は既に数多くおみえになるかもしれなせん。
⇒ 詳細 ⇒ 苦痛の強さは、 通常経経口>細径経口>細径経鼻 という論文報告もあります
(World J Gastroenterol. 2007 Feb14;13(6):906-11. )
例えば、総合病院の外科病棟では、手術前後や腸閉塞の治療のために、経鼻内視鏡と同じ太さ・同じ経鼻ルートの「胃管」を鼻から胃に挿入している患者さんが数多くみえます。
その「胃管」を数日間にわたりずっと留置しておくことや、あるいは「胃管」をいれたまま歩行訓練する光景は日常にあり、そのことからしても経鼻内視鏡の苦痛がより少ないということは間違いありません。
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「Q:
クリニックでつらい胃カメラをおこなったのに、また手術前に胃カメラでつらい思いをしないといけないの?」 A:
クリニックでおこなう胃カメラと、総合病院でおこなう胃カメラは、目的に違いがあります。
クリニックでおこなう胃カメラの一番の目的は、胃バリウム検査と同じ、胃がんの発見です。
そして、経鼻内視鏡をおこなう医者で、「経鼻内視鏡は、胃バリウム検査よりも体に負担が小さい上に、病変の検出力も兼ね備えている」 と考える者は少なくありません。
一方、総合病院でおこなう胃カメラは、治療方針をきめることが目的です。
病変の深さや広がりを、より正確に観察します。その結果、例えば、この胃がんの病変は開腹手術によって切除するのではなく、胃カメラによって局所切除をおこなうのが適切、というような判断になるかもしれない。
これらの目的のために、総合病院では今後も通常の太い経の内視鏡検査が必要なのです。
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